アダム・スミスがいま生きていたら

3月7日の朝日新聞の書評コーナーで、『スミス・マルクス・ケインズ』という本が紹介されていた。3人の経済学者を主役にすえた人物論ということ。
著者のスミス理解は、小さな政府、自由放任を唱えたスミスとは正反対で、「スミスは現代に生きていればおそらく社会民主主義者になっていただろう」というものらしい。競争と自由市場の擁護は、国家と結託した特権階級を理論的に打ち砕くためだった、とか。
主義主張、理論も歴史的な文脈、提唱された時代背景を抜きにとしては理解できないし、理解するべきではないとも言える。
この本の著者はウルリケ・ヘルマンというドイツのジャーナリスト。まちの図書館に彼女の別の著書『資本の世界史』があるようなので、まずこの本を読んでみようと思っている。