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文盲は哀しい〜映画『愛を読むひと』

 日曜日の夜に久しぶりに観た、主演のケイト・ウィンスレットがアカデミー賞最優秀主演女優賞をとった映画。文盲だったことを隠し通し過大な罪を受け入れた女。文字が読めない、書けないことは哀しい。この哀しい存在の女に、年下の男の主人公は、ホメロスの『オデッセウス』を朗読してあげます。この『オデッセウス』の英語読みは、「オディシー」、日本語発音ではうちの会社の「オデッセイ」になります。会社名の由来の詳細は人には話したことはないけど、この『オデッセウス』から来ています。
 この映画の隠されたテーマのひとつって、「人は自分の経験を他人に伝えることができるのか」ということかと思いました。収容所でのユダヤ人の経験を、文盲であることを隠さないではいられなかった気持ちを、愛した女の悲劇的な存在を。そしてこのテーマは、「他人の経験から人は学ぶことができるのか」と、置き換えることもできます。
 「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」と言います。大きな政治や外交だけでなく、ボクら一人ひとりの日常のことでも言えることかと思いますが、愚者であるボクなんかは、自分で経験しないとなかなかわからないことが多いです。
 ハーバードビジネススクールの教授法である「ケーススタディ」も、「他人の経験から学ぶことができるか」ということです。こちらもなかなか難しい話だと思います。

映画「愛を読むひと」