CNNに取り上げられた日本航空社長

 記憶に残っているビジネススクールのケースでこういうものがあります。倒産しかかったメーカーが、一方では社員の首切りをしているのに、優秀な経営者を確保、あるいは維持するために、どれだけの給料を払ったらいいのかというもの。このケースのタイトルとか、まったく忘れてしまいましたが、とても複雑な気持ちになったことと、アメリカ人の学生たちと、ボクのような日本人とは、心情的にかなり異なる反応をしたことを覚えています。
 日米の企業を比較した時、経営者あるいは優秀な社員が、普通の社員に比較してどれだけの給料を得るべきかというテーマにおいて、日米は、非常に対照的だといつも思います。世界でもっとも平等指向の強い日本(時には弊害があるほどの平等指向!)、強烈な格差社会のアメリカ。どちらがいいとは言いませんが、両者とも、もうすこし中庸を目指した方がいいのではないかと思っています。
 CNNに日本航空の西松社長の倹約、謙遜ぶりが紹介されていて、コメントを読む限り、たいへん好意的に受け止められています。バス通勤、社員食堂の利用、年収1千万円以下。すべての面で、赤字続きのアメリカ自動車メーカーの社長たちは異なります。
 ボクは、ANAよりも、JALに乗ることが多いです。いとこや友人が多いこともありますが、初めてアメリカに行った時、1976年ですが、AFSの同期たちと、JALのチャーター便で行ったこと、そのときから海外に行くときは、JALが中心です。
 今回、このCNNのビデオを見て、西松社長を応援してあげたくなりました。このCNNのビデオは、きっと、日本航空にとって、今年最高のPRになったのではないかと思います。日本航空の広報室のホームランでは?!