2025年、世界4位の経済力?!

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 先日、産經新聞の一面コラムに、中国の改革派の論客の意見として、アメリカがさまざまな問題を抱えつつも、中国のように各地で暴動がおこっていないのは、直接民主主義がそれなりに成熟しているからではないか、リーダーの選出に参加しているから、自分たちも結果に責任を持ち、うまく行かない場合には、別のリーダーを選ぶという考えが定着しているのではないか、そのような意見が紹介されていました。この中国人は、まさかオバマが大統領になるとは思ってもいなかったと言っています。
 オバマはインターネットがなければ、絶対に当選していなかった、インターネットが生んだ最初の大統領だという意見が圧倒的です。実際、オバマは、The Office of President-Elect (「次期大統領のオフィス」とでも言うのでしょうか?)という名称のもと、
Change.gov というホームページを開いて、大統領として正式に就任した初日から、フルに活動できる準備を進めています。
 それに引き換え、ボクらの国の政治って、いったい、どうしてこんなにも軽いものになっているのか?実は、ちょっと、麻生さんに期待していたのですが、大はずれになりそうです(ボクはおめでたいので、だいたいの場合、プラスの評価からスタートするのです)。漢字が読めないのには、あきれてしまいました。漢字検定を受ける人が多いのも、国のリーダーからして、「未曾有」が読めないのだから、当然かなとも思います。
 以前、日本の証券各社は、強引な営業でお客に損をさせても、1、2年のうちに別の営業マンを同じ客に送りこみ、前任者とは違って今度こそはきちんとやります、なんて言いながらまた同じように客をカモにするということを行っていました(カモになる客も悪いのですが)。霞ヶ関に代表される官僚組織もまったく同じで、定期的に異動をさせていって、いったい、誰に責任があるのか、はっきりさせないようにしています(そういう意図でなかったとしても、結果、そうなっています)。社会保険庁の年金問題は、国家的な詐欺事件といえる規模のスキャンダルであるのに、誰も責任を取ろうとしません。厚生労働省の作ってきた損失なんて、先週駒沢大学や立正大学ででているような150億円なんて損失が、かわいくみえるような額です。たぶん、何兆円という税金が、無駄な投資事業で消えていったはずです。でも、厚生労働省で責任を取った人がいるなんて、聞いたことはありません。投資家としてアマチュアなのであれば、下手なことをやってほしくないです。
 政治と官僚、日本の政治をささえる二つの集団、個々人をみれば決して悪い人たちではなく、逆に優秀な人たちが集まっているはずなのですが、集団となった時、リーダーシップを発揮することもなく、誰も責任をとりません(政治家は選挙がありますので、まだいいのですが)。今の日本の仕組みそのものを変えていかない限り、この閉塞感から自由になることはないのでしょうか? 日本でもインターネットは、新しいリーダーを押し出す仕掛けとなるのでしょうか?
 昨日の読売新聞一面に、「2025年、世界は多極化し、日本は、アメリカ、中国、インドに次いで4位のGDP」になっているという、アメリカの国家情報会議のレポートが紹介されていました。ボクが驚いたのは、2025年、16年後の世界の予想で、まだ日本が4位に位置づけられているということです。アメリカの忠実なしもべ、そして不安に満ちた、「かよわい花」(と、言ったのは、カーター政権の
ブレジンスキー大統領補佐官だったと記憶しています)、日本への配慮でしょうか?
 2025年、ボクは65歳前後のバリバリのシニアになっているはずですが、日本がまだ「世界4位の経済大国」にあろうとなかろうと、自分なりにベストを尽くしていきたいです。