エルンスト・エンゲル

久しぶりの札幌。そして7、8年ぶりの帯広。
昨日、7時半の羽田発で札幌へ。今朝、8時1分発のJR北海道で札幌から帯広へ移動、16時帯広発の便で羽田へ。
札幌、帯広ではともに取引先の方々と食事会を行い、札幌ではお客さんである北海学園大学の先生を訪問。
北海学園大学で偶然手にした経済学部の論文集(北海学園大学経済論集大63巻第1号、2015年6月)が面白かった。その中に含まれる『エルンスト・エンゲル,もしくは「脂ぎった下僕」にならない生き方について』太田 和宏著。この論文で、エンゲル係数でのみ馴染んでいたエンゲルが、ビスマルク時代のプロイセン王国の統計局長官で、官庁統計を整備し、統計教育に努めたことを初めて知った。

エンゲルに関する、以下のような著者の評価にとても関心を持った。

「エンゲルが死んだ数字を扱う技術者なのではなく、統計家、教育者、啓蒙主義者などこれまでみてきた諸側面を一人の人格においてみごとに融合した人であり、ヒューマニズムを根底にすえつつ、時の問題に果敢に立ち向かう人だということである」。

エンゲル係数を生んだ人はそういう人だったのかと、この人物へ強い関心を持つことになった。
著者は、この論文以外でもエンゲルのことをお書きになられているようなので、そちらも読んでみたい。