映画『ノルウェーの森』

 この前の週末12日の日曜日観た映画。『バベル』で大ファンになった菊地凛子が主役ででている映画で、この映画の計画が発表された2年ほど前からずっと楽しみにしていた作品。
 でも、あまりにも『バベル』の印象が強すぎて、『ノルウェーの森』の菊地凛子にはなかなか馴染めなかった。『バベル』での彼女は話すことができない高校生役で、観ている側は言葉で感情を表すことができない女の子のもどかしさを深く想うことができた。今回、『ノルウェーの森』で初めて菊地凛子の声を聞いて、終わりまで不思議な感じがした。そして言葉が発するモノローグは、逆に単調あるいは平板に思えた。
 20年以上前、僕もこの小説を読んでいたのだけど、ストーリーなどほとんど覚えていなかった。記憶に残っているのは、作者の村上春樹が、出版社に本の装丁について細かい指示を出していたという記事と、村上春樹自身が書いていた、「この小説はウォークマンでビートルズを何度も聴きながら書いた」という話。行きつけの喫茶店で書いたと、その文章にはあったような気がする。
 言葉を発する菊地凛子に違和感を持ったと書いたけど、また観にいくつもり。菊地凛子はもちろんだけど、他の3人の女優はみな魅力的だったし、ベトナム系フランス人監督が選んだ日本風景もまた観てみたいものだった。
 今日は、札幌に日帰りで行ったのだけど、村上春樹の初期の作品のひとつである『羊をめぐる冒険』は札幌が舞台だったように記憶している。『ノルウェーの森』同様、もう一回読んでみようかとも思っている。
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