Learn how to be a good loser.

 政権交代後の自民党を見ていると、野党としてどのような存在であればいいのか、どのような時間を過ごせばいいのか、わかっていないのかなと思います。ずっと権力の座にあった人たちが負けるとこんなにも混乱してしまうのかという感じもします。
 日本の同時通訳の先駆者、村松増美さん(以下、先生)がお元気な頃、good loser であることを学ばないといけないという主旨のことをしばしばおっしゃっていました(現在健康を害されて療養中)。ボクが先生の既知を得たのは、10年ほど前で、先生のほんの一面しか存じ上げませんのでこれはボクの勝手な想像ですが、ご自分が作ったサイマルという、同時通訳派遣、通訳養成、そして出版を行っていた会社を失った影響が大きかったのかもしれません。
 名前は「勝つなり」なんてなっていますが、結構負けも多いクロイヌのボクからすると、Learn how to be a good loser というのは、生きていく上での大切なテーマのひとつです。人生の中で起きるさまざまな出来事と、どう折り合いをつけていくのかを学ぶ、失敗の経験を生かす、次回は同じ失敗は繰り返さないようにする、同じ立場の人達への思いをはせる。そんなことをgood loser として学んでいかないといけないと思っています。
 自民党は、2世、3世の苦労知らずの先生方が半分以上になってしまい、挫折をしらない人達の集まりになってしまっているのでしょうか?50年以上も天下をとっていたわけだから、good loserと言われても、まったく余裕もないのかなとは思います。でも、まずgood loser とならないと、再び政権を取ることは難しいのではないかな?
 それから村松先生は、ユーモアの大家でもありました。会話の中に、英語、日本語を行き交いながら、ユーモアが飛び交っていました。自民党にはこのユーモアも必要なような気がします。あるいは日本人全体かな?