『戦略の断層_その選択が企業の未来を変える』(古我知史著、英治出版)

著者は僕の知人で、いわゆるベンチャーキャピタルの専門家。ご本人は、自らのお仕事をビジネスインキュベーションと呼ばれています。あとがきにあるこんなお考えに強く共感を覚えます。

 「ビジネスは断続的にリスクを取ることである。リスクを取らなければ未来に対して受動的になる。未来に対して受動的であるのは自然であるかもしれないが、そこには主体者や当事者の意志が無い。リスクをとることは即ち未来に能動的に意志を持って働きかけるということだ。しかもそれは一度ではなく数限りなくある。」

 またこんなことも記されています。

 「筆者が職業人としてずっと標榜し続けていることがある。『力への意志』と『自由なる精神』だ。(中略)『力への意志は』とは、人間は内在する意志を顕在化して行動に移すべきだということ。(中略)『自由なる精神』とは、経営者や事業家の前にひとりの人間として、心と時間を解放して世の中の森羅万象に対して感受性をみずみずしく豊かにしよう、という意味だ。」

 著者の古我さんとの「アイデアエクスチャンジ」、今月中には配信が始まりますのでお楽しみに。