『生物と無生物の間』(福岡伸一著)

 本屋ではもう何度も目にしていて、でもなぜか手が伸びなかった本。ところが、先週土曜日の早朝のNHKラジオ(「土曜あさいちばん」内「著者に聞きたい本のツボ」6:15-6:24放送)で著者のインタビューを聞いて興味を持ち、早速買って読んでみました。
 生物は、物理、化学、さらには地学と並んで、ボクがまったくダメな科目(こうやってみると、理科系の科目はすべてダメだということになります)。この本を読んでいても、生物学の話よりもボクが興味を持つのは、発見や研究を巡る人間模様。特に、ロザリンド・フランクリンという、DNAの構造発見のきっかけとなるX線解析(と書いていても、このことが何をさすのか、よくわかっていませんが)の研究者の話には、哀れさを感じてしまいました。
 著者が研究者としてどれだけの実績をお持ちなのか、それはまったくわかりません。が、生物学のライターとしては、たいへん優れた方なのではないかと思いました。