本のない世界

 きのう来社した知人から聞いた話です。全国的に有名なある書店では、今年夏のボーナスはなかったそうです。よく行く書店で働く人たちのことが、頭に浮かびました。
書店は、万引きと立ち読みが、大きく足を引っ張っています。ただでさえ売り上げは伸びず、利益率が低い商品なのに、万引きされては、利益なんて吹っ飛んでしまいます。
今朝の朝日新聞には、「月刊誌_冬の時代」という記事が大きく出ていました。雑誌の休刊は、これからも続くのではないかと思います。
確かに、読書には、時には苦労もありますし、あたりはずれもあるのですが、これだけ安上がりで、長く楽しむことができる、「読書という商品」は少ないと思います。その楽しさを世代から世代へと、つなげることがうまくできていないのでしょうか。
一部のベストセラー作家をのぞくと、ほとんどの作家たちは、生活の苦労が多いと聞きます。どんどん居場所がなくなっている動物たち同様、本も、パチンコやテレビ、インターネット、ケータイに、殺されていくのでしょうか?