美しい政治家

 数日前の朝日新聞朝刊に、オバマのスピーチに涙している美しい黒人女性の写真が大きく出ていました。初の民主党大統領候補の誕生が現実的になりつつあることに、大きな変化を誰もが感じつつあるのではないかと思います。

 僕の知り合いでもオバマ支持者がいます。ニューヨーク在住の弁護士で、うちの仕事をやってもらっているギブスもその一人です。彼はもう77か、78なのですが、ハーバードの学部で物理、大学院はロースクール、それプラスで野球もマイナーリーグから声がかかったという、文武を両立させた、絵に描いたようなアメリカのエリートなのです。別途書きますが、彼は、19世紀に哲学者・ジョン・デューイーが始めた高校を卒業していて、その高校はエリート教育で有名なところなのですが、オバマの子どもたちもそこに通っているそうです。

 安倍さんは「美しい国」と言いましたが、僕は「美しい政治家」に出会いたいです。オバマが美しいかどうかは別にしても。残念ですが、日本の政治家の先生方のなかで、「美しい」と感じる方は、ほとんどいらっしゃらないです。(それは、「美しい日本人」が少ないことの反映なのでしょうか) 

 政治家に美しさをもとめるなんて、勘違いもいいところだと言われるかもしれません。でも、ほんの一瞬、流れ星のような存在であったとしても、限られた期間でもいいので、既得権者たちの利害をすべて整理し、この国と国民にとって、ほんとうに必要な改革(もしかして、改革では足りなくて、革命レベルなのかもしれませんが)を実行する、強さとしなやかさを持った政治家に出てきて欲しい。僕には、そのような政治家は美しい存在です。