「椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる!」(祥伝社)

 2005年に発売された本。買ったまま、ずっと床の上に置いたままだったのですが、新聞で文庫本になったことを知り、ようやく読みました。すぐに読めますが、中身は実体験に基づいたもので、参考になるところが多い本です。著者は、本日現在もキャノン電子の社長さん。内容には少々荒っぽさがありますが、お忙しい実務家の方だと思いますので、それは仕方のないこと。メッセージは、日本電産の永守会長に通ずるものです。おふたりとも、たいへん優れたメーカーの経営者。

 キャノン時代に、ネクストコンピューターを立ち上げたスティーブ・ジョブスと仕事をされたようですが、ジョブスのことをもうすこし書いていただければおもしろかったのにと、個人的には思いました。

 傑作なのは、アマゾンのレビューアーたちによる書評。心配しなくても、このレビューアーさんたちが、酒巻社長の下で働くことはないでしょうし、酒巻社長もこの方たちを採用したいとは思わないことでしょう。