「夜の時間」の復活

松岡正剛さんが中心になって行なっている連塾。この数年、毎回通っているのですが、この前、赤坂の草月ホールでありました。東大名誉教授の清水博先生のお話がおもしろく、早速、中公新書からでている2冊、『生命を捉えなおす-生きている状態とは何か』と、『生命知としての場の論理-柳生新陰流に見る共創の理』を読み始めています。

 当日(22日)の先生のお話しで印象に残ったのは対して、「昼の時間」というのが、対立したり競い合ったりするような時間なのに対して、「夜の時間」はお互いを包み込むような、お互いを認め合うような、そんな時間なのではないか。家で家族とゆっくりと過ごす「夜の時間」をもっと大切にしたほうがいいのではないかということ。 

 現実の世の社会は、「夜の時間」を短くしようという方向にずっと動いてきました。いつも動き回っている「昼の時間」で24時間を覆い尽くそうというように。ファーストフードの店も(マクドナルド24時間営業の店を始めようとしています)、コンビにも、都会の店は24時間営業に突き進んでいます。でも、そのひずみは、人のこころの問題として表れてきています。

 社会がそうであったとしても、個人としては、「夜の時間」の復活を望んでいますし、「夜の時間」を大切にしていきたいです。