ガラパゴス現象

野村総合研究所(NRI)コンサルティング事業本部 情報通信・金融戦略担当部長の吉川尚宏氏による日本に対する警鐘。(→講演概要) 敗戦後から90代後半までの成長期の約40年間でためた国力を、すこしずつ使い果たしているのが現在の状況だというのが僕の見方。バブル崩壊後の「失われた10年」は最悪の状況どころか、まだまだ余裕のある段階なのではないかと思っています。

 あと10年か、20年かの間にじわじわと疲弊していきながら、完全に底をついて食っていけなくなるまで「ゆとり教育」と「ゆとり生活」を変えないのか?それとも、底をつく前に、ハングリー精神を取り戻すのか?

 国外に売っていくことができる商品やサービスを生み出す力、売っていく力を持つ企業がどれだけ日本からでてくるのか?任天堂、トヨタなどの一部企業群だけでは、到底1億人を今の水準で食わせていくことはできないでしょうから。

 日本国内での格差問題を言う前に、日本が世界経済の格差問題の中で、負け組みに入りつつあるのではないかということに目を向けてもらいたいです。大きな枠の中で負け組みに入っているようでは、国内の格差問題(そのような問題が存在するとして)の解決はますます困難になっていきますから。