全面安の米ドル

新聞を見ていたら、いつの間にかカナダ・ドルが、米国ドルに対して、ほぼパー(対等)になっていることを知り、知らないうちに本当にいろいろな変化が起こっているものだと、自分の無知ぶりに愕然としました。僕はカナダ、オーストラリア、ニュージーランドには行ったことがないので、米国ドル以外のドル通貨(オーストラリア、ニュージーランド、カナダ)にはまったく「土地勘」がありません。オーストラリアやカナダの通貨が高くなっているのは、資源国への投資が増加し、信認が高まっていることの表れかと思います。

過去、カナダ・ドル1.5が、米国ドル1くらいのこともあったように記憶しています。それが、パーになっているというのですから、カナダ・ドルにとっては、歴史的な高値ということではないでしょうか?

米ドルは、円を除く、すべてのメジャー通貨に対して、大幅な安値になりつつあります。先日、FRBが金利を下げたことから、インフレ懸念が高まっていて、一層のドル安を予想する声もでています。その中で、日本の円だけが、ドルに対して値上がりしない状況が続いています。原因は、個人投資家の外貨建て通貨への投資のため、円売りの圧力が引き続き強いということだそうですが、日本とアメリカ両国、西側先進国のなかで、1番と(いちおう)2番目の経済大国の通貨が弱くなり、EUやその他資源国、新興経済国の通貨が強くなりつつあるというのは、国際経済において、大きな変化が進みつつあることの象徴なのかと思います。