映画「バベル」

菊地凛子がアカデミー助演女優賞にノミネートされたことで有名になった映画。モロッコ、メキシコ、東京の3箇所で起こる悲劇が、一見、オムニバス形式で別々のことのように始まりながら、いつのまにか、きれいに結びついていく。(最初、モロッコと分からず、風景はアフガニスタンかと思えた)

菊地凛子が年頃の女子学生の危うさを、痛々しいくらいに演じていて、素晴らしかった。ブラッド・ピットと、ケイト・ブランシェットのモロッコにおける悲劇は、同じくモロッコが舞台となっている、映画「シェルタリング・スカイ」を思い出させてくれた。

3つの悲劇が結びつき、ひとつの円が出来上がるとき、コミュニケーション手段が発達し、グローバル化する世界に僕らが住んでいることを、感じさせてくれます。でも、それぞれの国で、場所で、家族で起こる悲劇には、一人ひとりの人間のおろかさや過ちがあり、心を通い合わせることを求めている人間がそこにはいます。

昨晩は、少々疲れ気味だったので、2時間20分の映画は少々ヘビーでした。体調のいいときに、もう一度みたい映画。繰り返しになりますが、映画は素晴らしかったし、菊地凛子が特に良かった。テーマ音楽は一度耳にすると忘れられない不思議な音楽です。

この映画の監督は、メキシコ人だそうですが、9・11にまつわる映画も作っているようなので、是非それも見てみたいです。

バベル公式サイト